こんにちは、みきぴろです。
今回は、学校で働く「非常勤講師」の働き方について書いていきます。
僕は、新卒で高校教員の仕事を1年間「常勤講師」、2年間「教諭(専任)」として勤務してきました。
現在は「非常勤講師」となり、週に3日間(授業と部活指導)勤務しています。
教員生活4年目の未熟者ですが、「非常勤講師として働いている先生、正規で働いている先生、またこれから教員を目指している人」に向けて全ての勤務スタイルを経験してきた自分がたどり着いた働き方を紹介していきます。

contents
どうして教諭(専任)から非常勤講師になったのか
まずはじめに誤解のないように書かせていただくと、教諭から非常勤講師には自ら希望してなりました。
「使えないからクビ!」となったわけではありません。
実際に自分が使えたか、使えなかったかは分かりませんが・・・(笑)
教諭は、採用試験に合格して正規採用されているので、非常勤講師になる場合は一度「退職願」を提出します。
もちろん自分も社会人3年目にして、はじめて「退職願」を書きました。
こんなにも早く「退職願」を書くことになるとは思ってもいませんでしたが、そのわけを書いていきます。

自分の考えが、学校の価値観に固定化される
学校には規律や校則によってルールが決められています。
当たり前だと思いますが、このルールを学ぶために学校に行くと考える人もいるのではないでしょうか。
そんなルールの中で、自分が一番気にしていたことが「学校の価値観に固定化されること」でした。
学校の先生は、学校が関わることについては詳しいけれど
- 将来の仕事のこと
- 一般の会社で活躍するためにはどのような人材になればいいのか
- 今求められているスキルや技術は何なのか
このようなことに対して「自分の経験を元に」詳しく教えられる先生はいません。
なぜなら、学校の先生の仕事は
- 担任としてクラスを引率する
- 教科を教える
- 進路の相談に乗ったり、トラブルや問題を解決する
などで、これらの仕事をするだけでもかなりの重労働だからです。
その環境下で朝から晩まで、また休日も含めて勤務していれば自分の価値観は「学校に固定化」されてしまいました。
様々な物事を学校の先生視点で見るようになってしまっていたのです。

中高生など多感な思春期の時期に、最も影響を受けるのは親を除けば「学校にいる先生」だと思います。
先生の中には、とても親切で面倒見の良い先生や、知識や特技に優れていて面白い先生がいます。
しかし、ものすごい狭い視野で語る先生もいます。
新卒4年目の自分は、「自分の経験を元に語れるような先生」になりたいと思いました。
学校の価値観やルールに捉われるのではなく、自分の経験を元に考えた価値観を持って話をすることが一番良いなと思いました。
そして年齢的にも「多様な価値観を経験することができる」のは、今しかないと感じました。
なので非常勤講師になった理由の一つ目としては、様々な角度から物事を捉えられるようになって「学校の価値観に固定化されないため」でした。

客観的な視点からできる発言の自由
ここまで色々と言ってきましたが、このような思いは教諭(専任)として働いているときには発言することができませんでした。
なぜなら現場での多くの苦悩を共有しながら、朝から晩まで、そして休日も一緒に仕事をしている先生たちを目の当たりにしていたからです。
自分も同じように仕事をしていたので、このような発言をすると一緒に仕事をしている先生たちのモチベーションを下げることにつながると思いました。
また教諭をしながらブログを書いたり、SNSで何かを発信することは極めて難しいことだと感じました。
誰が悪いわけでもなく、陰口を言っているような罪悪感にかられてしまうからです。
生徒にもSNSの使い方を気をつけるようにと言っている立場ですからね・・・
それだけ職場の先生たちとは多くの時間を共有して、協力して業務をこなしていたのだと思います。

また学校という環境は、一般的な会社に比べて大きく違う部分があり「生徒」がいます。
職場での人間関係や仕事内容など不満はつきものですが、そんな大人のトラブルに生徒を巻き込むことが嫌でした。
会社というピラミッド型の組織の中に、なぜか生徒が入っているようなイメージです。
そんな理不尽なピラミッド型の組織で、大人と生徒の間で思いを発言することは非常に難しいと感じました。
なので自分の場合は、非常勤講師という組織から一歩離れたところで客観的に物事を捉えて発言しようと思い、行動に移しました。
理想の働き方とは
ここまでで自分が非常勤講師を選択した理由について書いてきました。
教諭(専任)で働いていた時と非常勤講師で働いている状況のどちらが良いかと言われると、自分の場合は「非常勤講師として働くこと」でした。
記事の冒頭でも書いた通り、現在は週3日で授業や部活動の指導を行なっています。
教諭として勤めていた時は、週6〜7日で朝から晩まで働いていました。
もちろん立場が変われば「契約状況や収入」は大きく変わります。
教諭の場合は
- 定年退職まで働くことができる
- 賞与や退職金がある
非常勤講師の場合は
- 1年ごとに契約更新があり、不安定である
- 給与は、授業時間数のため時給制
と言った感じに、非常勤講師は安定や収入の面でデメリットが多いです。
実際非常勤講師になってからは、毎月の給与は半分くらいになりました。

しかしその分空いた時間を使って、好きなことを自由にすることができています。
収入の面でも教員としての所得は下がりましたが、好きなことで仕事をして少しづつですが収益が入るようになってきました。
非常勤講師として働いている方が、自分にとっての幸福度は上がりました。
非常勤講師以外に、自分が行なっている仕事についてはこちらの記事でまとめています。
最後に
正直今まで自分の感覚の中で「非常勤講師」は、教諭(専任)になれない人が試験に受かるまでやっている臨時的な仕事のようなイメージがありました。
しかし、捉え方を大きく変えることで「教員を続けながら自分の好きなことを仕事にする一つの手段」であると気づくことができました。
「働き方改革」や「教員の過重労働」など様々な問題が提議されていますが、「非常勤講師として働く」ことも教員を続けていく上で1つの大切な考え方になるのではないかと思っています。
今回は、これで以上です。